心が動き出す音は、昔と変わらないのね…あの日、長い間忘れていた鼓動を再び感じたとき、私は気づきました。
65歳の佐々木みどりが、半世紀前に密かに想いを寄せていた高校の同級生と、オンライン同窓会で再会。
コロナ禍で始まったスマホでの月一回の同窓会。次第に参加者が減っていく中、ずっと気になっていた藤井健一さんとの個人的なメッセージのやり取りが始まります。
実際に会うことになったみどりと健一。久しぶりの再会に緊張しながらも、会うたびに少しずつ距離を縮めていく二人。
春の手のぬくもり、初夏の抱擁、梅雨の雨宿り…そして秋の夜、ついに二人は半世紀越しの想いを伝え合います。
年齢を重ねた二人だからこそ分かる愛の深さと温かさ。人生の後半に思いがけず訪れた、新たな始まりの物語。
「この年で恋なんて…」と思っていた日々もありました。でも、心が震える感覚は、年齢とともに消えるわけではないのです。
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